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スピード競争に打ち勝つ、ミスのない受注処理を実現

滋賀県にあるトヨタ部品滋賀共販株式会社様では、トヨタ車の部品を滋賀県内の車両販売店、部品商、自動車修理工場、ガソリンスタンドなどに供給されています。

“早さ”を売りとする、車のメンテナンスサービスや車検サービスのスピードにあわせるため、ミス無く、確実に時間までに部品を配送しなければならない、という重要な役割を持たれています。

システム導入までの期間

県内にある2営業所でそれまで別々に処理していた受注業務を一元化し、トヨタ部品滋賀共販様 本社屋内に受注センターを2003年7月に開設することになりました。

同トヨタグループ系列の中に、CTIを利用した30席の受注センターがあるという情報を得た社長自ら、「当社にもCTIを!」という号令をかけられ、事例を参考にCTIシステムを具体的に検討されました。

受注センタープロジェクトの発足した同年3月から、事例の30席よりも小規模なシステムを探され、BIG顧客管理Pro CTIを紹介された所長の福本様はすぐにデモを依頼。

6月中旬、基幹システムからのデータ移行・整備が始まり、7月には本稼動開始、というスピードで進みました。ここまで短期間で導入に至った背景には、すでに同じような事例があったことに加え、やりたいことが非常にはっきりしていたこと、インフラが整備されていたこと、部門内での意識統一がなされていたことが大きかったと言えるでしょう。

受注業務の効率化を実現

CTIとしての利用はいたってシンプル。
インバウンドをメインとし、お客様情報の確認を主な目的としています。

しかし、このシンプルな処理にも、数万点もの商品を取り扱い、受注業務に追われるスタッフの方々には欠かせない、非常に重要な役割を担っているようです。

お客様となるガソリンスタンドには、○○○石油 △△SSという風に、同会社でいくつもの店舗名があるのが特徴ですが、アルバイトの方は正確に店舗名まで名乗ることが少なく、声色などで判断せざるを得ず、特定するのに苦労がありました。

CTIの利用により、たとえ新入社員であってもお客様を間違いなく特定できるようになり、受注や配送ミスが減少、不在時にはログによって確実に折り返し電話が出来るようになりました。

お客様情報の確認後、実際の受注処理となります。受注には、同時に起動してある基幹システムを利用しています。 車の部品には車種や年式により数万点あり、それぞれには必ず品番がついています。その部品を特定するには相当のノウハウを要します。 受注担当者は、車検証の番号などをもとに、トヨタから供給されている電子カタログを使って数万点の部品の中から商品名を品番に翻訳、在庫確認後に受注という流れになります。

全体の流れ


商品の配達には、1日に何便かお客様を巡回する自社の配送便か、営業マンが直接配達、という手段を使います。お客様それぞれの受注締切時間に合わせて、配送便の手配をします。

エンドユーザーの車のメンテナンスに使う、トヨタ車の部品を待っているお客様のために、間違いなく時間までに届けなければなりません。 従来は、紙ベースの顧客情報と、配送便の時刻表を参照しながらの手配でしたが、CTIの導入により情報がすぐにわかるようになり、納期回答もスムースになりました。

また、数万点もの部品から特定の部品を探し出すのはそう容易にいかないケースもあり、一旦電話を切って折り返し電話をする時には、アウトバウンド機能を有効にご活用いただいているようです。

現在、1日平均約400件の電話で、約900アイテムの受注を6席の担当者でこなしています。システム稼動当初は代表電話しか登録されておらず、7割程度だったヒット率は、こつこつと携帯電話番号や直通 番号を追加し続けた結果、現在はほぼ100%近くまで上がっています。

今後の展望

福本所長

所長の福本様には、「ある程度、受注センターの処理が軌道に乗り始め、スタッフが慣れてきたら、CTIシステムは必要なくなると思っていました。しかし、そんなことはなかった。今でも情報確認のために、頼りになっています。」と、ご評価をいただいています。

今後は、軌道にのった受注センターを維持し、更なるサービスの向上を目指しています。