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ミスのない電話応対を目指して、レンタルドレスの受付にCTIを利用

“ダンスブティック ジョアン“は、小倉駅からほど近いビルの中にあるダンス用品専門店です。店内には、きらびやかで優雅な社交ダンス用ドレスの数々と、ドレスに合わせるアクセサリーやダンスシューズなどがきれいにディスプレイされています。

“ダンスブティック ジョアン“を経営する有限会社 ジョアン(以下 ジョアン)様のドレスは、ダンスの本場イギリスなどヨーロッパから輸入されたものや、オリジナルデザインのものなど、豊富な取り揃えとなっています。

全国平均からみてもドレスのレンタル料や販売価格はリーズナブルで、お客様からの評判も上々のようです。

試着もできるレンタルサービス

取締役社長の志喜様のご趣味はもちろんダンス。

「ドレスはすべて私の好みで選んでいます。でも、自分が着たいというよりも、お客様の喜ぶ顔を想像してドレスを選ぶのがすごく楽しいんです。」と語ります。

昔はオーダーしかなく、高価なドレスも購入するしかなかったそうです。しかし、アマチュアダンサーの方々にもっと気軽にドレスを楽しんでほしいという思いもあり、ドレスのレンタル事業を始められました。

そんな志喜社長の思いがたくさんこもったドレスの数々は、店舗に行かなくてもホームページから気軽に購入、レンタルすることができます。

ホームページはとても使いやすく、わかりやすい作りになっているだけでなく、お客様サービスも徹底されています。

特筆すべきは、レンタルドレスの試着サービスでしょう。

「ドレスというものは、実際に着てみないことにはわからないじゃないですか。ちょっと大きかったとか小さかったとか、ダンスの発表会当日になってそれが発覚してもお客様も当社も困ってしまいます。

ダンスの発表会には、ダンス教室の生徒さんなどがご自分のご家族やお友達などを呼ぶのが通例です。
そんな晴れ舞台の日に、ドレスのサイズが合わなかったり、スカート丈が長すぎて裾を踏んで踊りにくいなどドレスを気にすることなく、普段の練習の成果を思う存分発揮できることをいつも願っています。

事前に試着して確かめてもらいたいというのが当社としての希望ですし、お客様も安心できます。ドレスを使う日までに試着していただき、サイズが合わなければ補正して、なるべくお客様にちょうどいい形で着ていただきたいというのが一番の目的でした。」(志喜社長)

ジョアン様のサイトは、独自のサービスを提供するために汎用のショッピングカートシステムを利用するのではなく、オリジナルで開発されました。

一般的なショッピングカートシステムは1商品に対し、“販売”や“予約”といったものが多いですが、同社のサイトでは“試着・レンタル”と“販売”に分かれています。

気に入ったドレスがあれば、予約状況を確認しながら3点まで無料で試着することができます。そして、サイズ補正を経てレンタル契約、入金、商品発送、ドレスの返却という流れになります。

最近、同社のサイトはリニューアルされ、新たな機能が追加されました。新機能は、予約状況の確認機能です。

「自分が着たいドレスの予約状況をwebで確認できるサービスなのですが、自分がお客様だったら、まず自分が着たい日に気に入ったドレスをレンタルできるかを知りたい、と思ったんです。」 と志喜社長。

サイト運営が軌道に乗った現在でも、お客様の目線に立ち、よりよいサービス提供のために日々ブラッシュアップされています。

正確な電話応対を目指してCTIシステム導入を検討

30年前に個人で始めた社交ダンスグッズやドレスの販売を、ホームページのリニューアルをきっかけに6年前に会社として起業。以降、主に近隣のエリアのお客様を相手に順調に事業を続けられてきたジョアン様。

その後、現在のようなドレスの試着、レンタル、販売をすべて一元管理したホームページを本格的に構築した5年ほど前より、サービスの良さや品質の良さが評判となり、徐々に全国からレンタルの要望が増え始めたそうです。

「おかげさまでホームページからのご注文が増え、同時に電話によるお問い合わせも全国から寄せられるようになりました。

最初は近隣の限られたエリアのお客様でしたからある程度対応できていたのですが、全国からとなると、さすがにすべてのお客様を覚えることはできません。

早口で名乗られたりすると聞き取れないことが何回かあり、以前ご注文いただいたお客様なのにはじめてのような応対になってしまって。すべてのお客様とミスなく、確実にコミュニケーションをとっていきたい、というのがCTIシステム導入の一番の目的でした。

CTIシステムについては、旅館の受付で電話が鳴ると同時にお客様の情報がパソコンに表示されるというのをテレビで見たことがあり、あぁ、こんなことができるんだ、当社でもこのしくみを導入できたら、と思いシステムを調べたのです。」と志喜社長は語ります。

そしてイリイのホームページにたどり着き、お問い合わせを頂き、BIG顧客管理Pro CTIの導入に至ります。

「はじめは、大がかりな設備投資が必要なのかと思っていましたが、一台から導入できることを知り、当社のような小さな会社でも導入できました。」(志喜社長)

顧客管理とCTI受付

BIG顧客管理Pro導入後に、最初に着手したのが顧客情報の入力作業です。

それまで、オーダーもレンタルも、注文内容を記載した伝票で顧客情報を管理されていた同社。まずは伝票の内容を顧客台帳に入力することから始まりました。

一件ずつ手入力するのは大変な作業に思えますが、郵便番号を入力すると住所が表示される郵便番号辞書等を活されたため、さほど苦にはならなかった、と志喜社長は振り返ります。

顧客台帳には、住所などの個人情報のほかに、過去に注文いただいた内容を履歴として管理されています。

ジョアン様のドレスはそれぞれ一点物で、同期間に貸し出しが重複しないよう細心の注意を払われています。
レンタル予約は店頭、ホームページからの予約のほかに、電話やFAXなど様々な手段で寄せられます。そこで、予約が入ったらすぐに全スタッフで共有している予約状況のスケジュール表に発送期間も含めた予約期間を入力。ホームページの予約状況もリアルタイムで更新し、ダブルブッキングを未然に防止しています。

スタッフのみなさんの努力で、現在はだいぶデータも整備され、予約受付時のルールやフローも確立されつつあり、社長の思い描いたCTIシステムによる電話受付は順調に稼働しているようです。

CTI導入効果

CTIシステムの導入効果について聞いてみました。

「まず、電話に出る際に不安がなくなりました。受話器を取る前にどちらのお客様からかがわかり、電話に出るとすぐ履歴情報を確認できるので、お話を始める前に現在試着期間中のお客様だとか、以前レンタル頂いたお客様だという詳細がわかるのでとても安心して電話に出ることができます。

また、誰が電話に出ても前回までのやりとりがすぐに把握できるので、スタッフ一同、安心して会話ができていると思います。」(志喜社長)

電話受付用のパソコンには大型のディスプレイがセットされており、電話受付時に顧客情報と予約スケジュール表を同時に閲覧できる点も便利になったとのことです。

画面の見やすさ等についても、台帳画面設計時に文字を大きくしたり、色で区分けするといった工夫をしたおかげで現在のところ特に困ったことはない、と志喜社長は語ります。

今後の展望

取締役社長 志喜 道子様

「やっとCTIシステムや顧客管理システムの使い方に慣れてきたところです。今はまだ表面的な使い方しかできていないので、もう少し掘り下げて使っていきたいですね。」 (志喜社長)

具体的に、これまで手書きしていた注文伝票をBIG顧客管理Proの台帳印刷機能を使って印刷したり、移り変わりの激しいドレスの最新情報をお客様にDMなどで発信したり、これから試してみたい機能はたくさんあると、顧客サービス向上にとても意欲的です。

お客様が喜んでくださるのが一番うれしい、そう断言する社長のもとで働くスタッフのみなさんは、店頭での接客からドレスの補修、電話予約受付などすべての業務を完璧にこなすオールラウンドプレイヤーの方ばかり。

今後も社長をはじめ、スタッフのみなさんが力を合わせ、顧客サービスを追求しながら進化されていくことでしょう。